社会への提言
2020年1月 華やかなオリンピック・パラリンピックに向けて ―健やかに、堅実に、バランスよく―
新年おめでとうございます。 今年は、オリンピックとパラリンピックが、まさに華やかに開催されます。都民の皆様ばかりか、全国の方々と共に、大いに盛りあがるものと思います。とりわけ、選手の方々や観客の皆様の国際交流を通じて、国際平和への想いが湧き上ることは、長く続いてきた素晴らしい感動的イベントといえます。この美しい目的に反しないように、逆に国別対抗による過度なナショナリズムは、抑制すべきでしょう。また、オリンピックは、スポーツを通じて人々の健康を促進しようという大きな目的があります。青少年の健やかな成長を支えることであり、行きすぎた競争、肉体や精神を損なう程の特訓にも注意し、ましてやドーピングはもっての外です。他方で、パラリンピックは、障害者の方々が、健常者並の成績をあげるようになりました。技術の進歩ばかりか、トレーニングの工夫や努力には本当にびっくりしております。隔世の感があります。ただし、選手が競技で障害をうけることは絶対に避けなければなりません。このように、平均台に乗ったようにオリパラのバランス感覚こそ養わなければなりません。最後に、最も重要なことがあります。オリパラ全体について、経費を堅実に使用してもらいたいことです。会計検査院は、2018年度までの6年間に、関連支出が約1兆6000億円に上ったとまとめました。そして、今後使用される予算はIOCのルールの上限とされる1兆3500億円を超えてしまう状況となっています。つまり、支出総額は、3兆となると報道されています。あまりにも行きすぎではないでしょうか。オリパラを推進する方々は、長期的な継続を望むならば、ルールを守って、健全で堅実な経費でのバランス運営に徹すべきではないでしょうか。
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