社会への提言
2019年1月 国民と歩む皇室 ~皇室の感覚こそ国民の常識
秋篠宮さまは、天皇の即位式である大嘗祭に公費を使うべきではないと反対されました。政府は既に約27億円の支出を決定しています。大嘗宮を新設し、使用後に解体・撤去されるものです。この支出が極めて大きいわけです。秋篠宮さまは、宗教色が強いとの理由で、天皇家の私費で賄うべきとしています。確かに、訴訟にまでなっている問題であり、慎重に扱うべきです。しかし、その後の報道によれば「大嘗宮を建てず、宮中にある神嘉殿で執り行っても儀式の心が薄れることはないだろう」と述べられていました。このご意見こそ国民の常識に合うものです。庶民は、千円単位でももったいないと節約をしています。しかし、この工事は億の単位です。秋篠宮さまのご発言は誠に立派というほかありません。このような常識の話をお役人や政治家一人一人が聞けば必ず同意されます。しかし、組織として決定することになると、前例踏襲で変えられません。これが日本の組織の大きな欠点となっています。
ここで、思い出されるのは、三笠宮さまが戦前満州で、陸軍幹部として任務についていたとき、戦況の拡大をすべきではないとの調査報告を、東京の本部へあげていたことです。誠に、勇気のある行為と言わなければなりません。教科書には出ていなかったためか、私は知りませんでした。NHKの特別番組で知りました。NHKは、戦争の悲惨さを次々と報道してきました。皇室が政治に関与しないと言っても、様々な暴走を止めるのに発言をしないならば、手を貸す結果となってしまいます。そのような皇室の立場も配慮し、国民と皇室が共に同じ歩みをすべきではないでしょうか。
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