2019年2月 訪問看護ステーション ~看護師1人からの開業を
現在、高齢化社会が進んでいます。医療や介護の分野が広がり、医師、看護師、介護士、ヘルパーの皆様が大きな貢献をされています。その中核をなすものとして、約26年前に訪問看護ステーションの制度ができました。医療については、医師の指示書で業務をする点では、医師業務の補助ですが、医師の同伴なしに、独立して業務をする点では、初めての制度です。看護師の権限や役割を認めた画期的制度で、高齢者ケアに必須のものとされたわけです。充分なサービスをするために、看護師2.5人以上在籍する条件で認められます。つまり、医療保険と介護保険を受けるための条件です。
しかし、事務所を借りたり、人を雇うことは、看護師さんにとっては、大変負担が重い、リスクも大きい、ということに気づくようになりました。民間会社が経営者となることも多くなりましたが、利益追求が優先されれば、患者や看護師の皆様も納得できません。そこで、看護師の方が1人で自宅で開業することを認めてほしいとの運動がされ続けてきました。その中心をなす方は、出産などで休業した看護師に復帰しましょうと呼びかけて、ボランティアナースの活動をリードしたキャンナス代表菅原由美さんです。全国を走り回ってがんばっています。私も、応援をしてきましたが、特に、被災地に案内され、そのような状況では、看護師さんが必要になるとご説明を受けました。すぐに、自治体に向かい、現行の法令でも、1人からの開業を運用できると、説明しました。しかし、前向きなお返事はありませんでした。
1人開業でも、自費による自由診療は認められています。そこで医療保険と介護保険を適用してほしいとの要望を、政府や各政党にも提出してきました。これに反対の理由は、経営が安定しない、1人では業務について不安である、などです。しかし、看護師は医療については医師の指導を受けるし、介護についてはケアマネージャーと協議をしますので、チームで業務をし、安全と言えます。また、家賃支払いなどの不安もないので、業務に専念できます。メリットの大きい1人開業をとりあえず始めて、また状況により改善すべきではないでしょうか。利用者である皆様のご意見は、最も重要となります。保険で、すぐ飛んで来てくれる看護師さんを頼めることは、大変安心できます。是非皆様のお力を貸してください。議員の先生、都や区の職員の方、ケアマネージャーの方にお会いする時に、雑談でかまいませんので、お願いしてください。
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