社会への提言
2017年12月 横綱白鵬の異例な発言 ―貴乃花親方との協力を望む―
日馬富士の貴ノ岩への暴行事件が、連日報道されています。このような大騒ぎになり、それぞれの関係者が大変困っています。それでも千秋楽の表彰式での白鵬の挨拶は大変立派なものでした。「力士の代表としておわびしたい」とした上で、「日馬富士関と貴ノ岩関を再びこの土俵に上げてあげたいと思う」「場所後に真実を話し、うみを出し切る」と述べました。これは、突然の発言で、白鵬自信も事情聴取の対象となっている中での、異例中の異例といえるものでした。つまり、警察の取り調べが進行中であり、未だ刑罰がどうなるかわりません。また、相撲協会の危機管理委員会や理事会が、調査し決定をしていく状況です。ましてや日馬富士が土俵に上がれるかどうかは理事会が決めることです。日本の社会のやり方は、順序を踏んで会議をして発表していくのが通常です。そこで白鴎がそのような日本の手続を飛び越して発言してしまったことに、今後また色々評価されると思います。
しかし、私は軽微なことに大騒ぎしているとしか思えません。相撲取りは、連日顔をひっぱたいたりして鼻血を出したりしている、といっても過言ではありません。確かに物で殴ってはいけませんがその後の状況を見ると当事者同士で仲直りができる程度のことといえます。白鵬は日本の風習を深くはわからなかったからこそ、常識を持って発言したといえます。この常識は決して私の常識とずれていません。むしろ自分が物言いのしぐさで注意処分を受けた直後でありながら、そして大きな重苦しい圧力の中で、爽やかに挨拶をしたことがまさに横綱の風格であったと思います。但し、貴乃花親方がモンゴル人同士の相撲の内容に満足していない面もあり、白鵬としては、今後貴乃花親方に協力して、相撲界の発展に尽力すべきでしょう。
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