社会への提言
2016年9月 美しきシンガポール
-その多様性・柔軟性・国際性に学ぼう
アジア法社会学会の大会に参加するため、初めてシンガポールを訪れました。暑いので後進国と思っていたところ、シンガポールがあまりに発展しているのでびっくりしました。アジアではなく、まさに西欧といえます。町の治安は良く、ゴミひとつなく、たばこも原則として厳禁です。発展の象徴は、6年前に作られ、トップに船の形のプールを掲げる3棟からなるマリーナベイサンズホテルです。遠くから見ると美しく、下から見上げると威風堂々です。上から見ると、東京23区と同じ広さのシンガポール全体を眺望できます。なんと日本は広いのだと初めて妙に感心してしまいながら、狭いシンガポールの方が地震、津波、台風もなく、人口増加、国際化、都市高層化に向けて、明るく、楽天的だと羨ましくなりました。学会の開催されたシンガポール国立大学は、東大を抜き、アジアの大学ランクトップとなりました。多くの国際会議は、東京よりシンガポールで開かれるとのことです。1965年、シンガポールは、マレーシアから追い出されるように分離独立させられました。その後、中国人(中国語、仏教)、マレー人(マレー語、イスラム)、インド人(タミル語、ヒンズー)を仲良く融合させ、英語を正式に学校教育に使い、各民族語も公用語として認められているので、ほとんどバイリンガルで、社会内のハーモニィが見事に保っているようです。裁判官は、約2割が若いうちから官僚として継続するものの、その他は、弁護士出身であり、日本より英米の法曹一元が進んでいます。シンガポールは「日本を見習え」と成功しました。いまや日本は、「シンガポールの多様性、柔軟性、国際性に学べ」と言いたいですね!
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