社会への提言
2013年9月 オリンピック招致おめでとう!!-スポーツの力を多くの皆様に
2020年東京オリンピックが決まりました。チームジャパンの成果ですが、スピーカーそれぞれが様々な視点からプレゼンし、見事なハーモニーを醸し出したと思います。非常に幅広く、かつ、深く、オリンピックへの取り組みを語り、未来への夢を伝えたといえます。その中での最大のヒットは、冒頭の佐藤真海選手だと思います。誰しもがパラリンピックの選手が登場するとは思ってもみなかったと思います。これには裏話があります。テレビで放映されていたところによれば、東京都の課長が当初より、被災地の出身でもある佐藤選手を推奨していたところ、コンサルタントに強く反対されました。しかしあきらめずに粘り強く説得しました。陰の立て役者はこの課長さんでしょう。また彼女のプレゼンテーションも前の晩にようやく感情を込めて訴えることができるようになったというドラマがありました。スポーツがどれだけ人々に勇気を与えるか、私の体験からも実感します。小学生からスキーや水泳を始め、結婚後は家族5人でテニスをし、今は仕事仲間とゴルフをし、毎日1時間以上テレビを見ながらランニングマシンで走っています。スポーツや運動があるからこそ、ストレスを吹き飛ばし、薬も飲まない元気な生活を送っています。オリンピックは国同士が戦争をする代わりにスポーツで戦う平和の戦場です。また、スポーツを広めることにより、全世界の人々に元気と健康をもたらします。その成果をさらに高めるためには、金・銀・銅のメダルだけを目指してしのぎを削るのは、いかがなことかと思います。せめてメダルは1種目に10個用意し、オリンピックは参加することに意義があることを具体的に示した方がよいのではないでしょうか。そして金・銀・銅だけでは超大国の米・ソ・中などに偏ってしまいます。スポーツの祭典、平和の祭典として、10個のメダルで、多くの選手と多くの国々を表彰すれば、より広く、スポーツと平和の大切さを全世界にアピールできます。東京オリンピックに向けて徐々にこのような方向を目指したらどうでしょうか。いまスポーツの現場では、暴力やいじめ、パワハラが表面化してしまいました。金メダルのみを目指して過度な競争を煽ってきたからではないでしょうか。「スポーツの力を多くの人々へ」という佐藤選手のメッセージを大切にしましょう。