社会への提言
2015年2月 患者や家族も注意して-医療ミス防止へ
手術のときに、患者を取り違えてしまう。その防止のために、最近では病院で頻繁に氏名を聞かれるようになりました。必ずハッキリと答えましょう。右目と左目、右手と左手を間違えて手術をすることもあります。患者も「こちらの手ですよ」と冗談を言うように念を押すとよいです。薬は特に注意しましょう。自分で飲む薬をよく理解して、もらうとき、飲むときに薬の名前と量を充分に確認しましょう。包装シートごと飲んでしまう人もいます。非常に危険です。以上はすべて家族も一緒になって注意しましょう。 私は約6年間、日本医療機能評価機構の医療事故センターの委員をしてきて分かりました。医師や看護師だけの注意ではミスを防ぎきれません。患者や家族も充分注意しなければなりません。 先日、私はCT検査を受けました。都内に数台しかない昨年発売の最も新しい320列CTを捜して見つけ、その病院の部長にお願いしました。古い64列CTより1/5の被曝量ですみ安全です。検査直前、技師に「320列ですね」と確認したら「64列です」と言われ、びっくりしてすぐに変えてもらいました。やはりしつこく聞いた方がよいと改めて感じました。 皆様も今はスマートフォンで薬や機械を簡単に調べられますので、まず勉強することから始めましょう。