社会への提言
2016年5月 オバマ大統領の広島訪問 ~歴史を動かす行動力~
オバマ大統領は広島を訪れ、原爆慰霊碑に献花しました。核廃絶を訴え、被爆者と対話し、抱擁しました。長く重い歴史の中で、希望のたいまつを見るようで、多くの人々に深い感動を与えました。
私は、オバマ大統領の弁護士の活動歴から、彼を大変尊敬してきたこともあり、彼だからこそ実現できたと考えます。そして、もし1945年当時、彼が大統領であったなら原爆を使わなかっただろうと思います。
なぜなら、原爆投下には、大きな疑問があるからです。なぜ人口密集地の広島や長崎を選んだのか、なぜ一個で足らず長崎にまでおとしたのか、なぜ予告しなかったのか、オバマ大統領ならば色々検討するから、結局、中止しただろうと考えます。要は、多角的検討が重要だと言いたいのです。原爆投下の正当化に使われる真珠湾攻撃も多角的検討をしていれば、当然なかったことになります。特攻隊に至る自爆的奇襲攻撃や、片道攻撃のリスクを負っての危うい見せかけの成功にすぎなかったのです。大打撃後の米国の回復力、同盟国の欧州戦線の敗北などの予想をできなかったからです。
言いかえれば良いことをするには果敢に大胆に、危いことをするには慎重にということではないでしょうか。