社会への提言
【16年目 第186回】2025年10月
「ドイツ視察」-目からウロコ-
8月末に、民事訴訟の調査のため、ベルリンに行ってきました。札幌のように涼しく、快適な視察でした。ドイツには、アウシュビッツのような強制収容所が、20以上あります。ベルリンに最も近いザクセンハウゼン収容所を見学しました。感銘を受けたのは、政治犯やユダヤ人の被害者の写真や経歴などが家族と共に、綺麗に展示されていたことです。他方で、感心したのは、加害者のナチスの軍人たちの写真や経歴が、同じように詳細に並べられていたことです。中に、ベルリン市長の写真があり、思わず、「これは悪い人ですね」と呟いたら、案内されていた学者が、「彼はナチスに抵抗して政治犯として処刑された人です」と説明されました。つまり、歴史の詳細を確実に残しております。びっくりしたのは、その数の多さでもあり、歩いているときに次から次に展示されているその執拗さです。これまでかと思うほどの執念での展示です。帰国の途上でも頭から離れることはありませんでした。ドイツ人が戦後どれだけ自省を深く継続してきたかに心を打たれます。他方で、ヨーロッパのど真ん中でナチスが史上最大の残虐行為を引き起こしたのであり、他の諸国がドイツを許すことはなく、戦後に向けての必須の手続であったと考えるに至りました。


