ウズベキスタン交流記(1)―選挙に学ぶ―
本日は日本の選挙投票日にあたっており、まさに特別な緊張感で
夜の発表を待っています。これに絡んでご報告します。
私は、10日間ウズベキスタンを訪問し、昨日羽田に帰国しました。ウズベキスタンでは、10月24日の大統領選挙の国際監視団スタッフとして、投票の現場に立ち会いました。パトカーに先導され案内されたばかりか選挙についても驚くべきことばかりを見聞しました。投票率は90%近くに上り、その参加意識は日本を遥かに超えていました。また現職大統領ミルジエフ氏は、5年間の成果を示して、2期目として、80%の票を得ました。国民の教育水準が高いこともあり、人々はその業績を十分に理解し、強く指示したことを示しています。ウズベキスタンは、30年前に、ソ連の崩壊に伴い、珍しく平和的に独立しました。その後、初代大統領カリモフ氏が、ソ連風の閉鎖的経済を徐々に変え、経済成長を目指していた最中に、5年前に急死されました。現大統領は、その路線を承継しつつ、経済の開放と成長を加速させました。軍事力も強大で、同時にマフィア、テロ、麻薬の抑え込みに成功し、極めて安定的社会となっています。その結果、選挙日の前や当日の風景も非常に穏やかでした。そして、驚くべきことに、投票所の運営は、すべて民間人が行い、役所は一切タッチをしていませんでした。投票所には、運営事務と監督を兼ねている市民約10名が座って、受付と入力の作業をしているだけでした。総責任者は、その投票場を貸している学校の女性の校長先生でした。立候補者を出している政党の市民党員5人が、仲良く並んで座っていました。また驚くべきこととして、それらの方はほとんどが女性でした。昼頃には、男性に交代することはあると言っていましたが、緩やかではあるもののイスラム文化であり、女性進出には不思議な感じをもちました。しかし、すぐにパキスタンなどと異なり、ソ連時代に男女平等が進み、女性の社会進出という良い成果が承継されてきたのだと理解できました。このように国際交流には大いに視野を広げられる楽しみがあり、次回に続けますので宜しくお願いします。