森まさこ大臣は、私と同じ弁護士会に所属し、会として大臣就任のお祝いをしました。私が若い頃、消費者問題を研究した経過が非常に似ており、是非頑張って欲しいと思いました。
私が米国に留学した約３０年前には、アスベスト、薬、車など製造物責任、消費者被害の訴訟が考えられないくらい爆発的に起こっていました。日本で訴訟が起こり始めるのは、その後１５年はかかっています。
森まさこ大臣は、子供の時に父親が消費者被害に遭い全財産を失うが、それが弁護士を目指すきっかけとなり、奨学金を受けながら東北大学を出て弁護士になりました。森大臣は日弁連の人権弁護士育成のための留学制度によりニューヨーク大学で勉強し、その後、金融庁に勤務、再度留学をしました。ラルフネーダーらの運動を見て、欧米の消費者庁のような組織を作るために日本での消費者庁設立に動きました。消費者問題は訴訟の解決だけではなく、予防という制度が必要であり、私も予防のために公表制度を提言し、行政の公表制度が拡大し、特に消費者庁では積極的です。
日本の最大の問題は少子化対策であり、大臣は「少子化危機突破タスクフォース」を立ち上げました。また就業人員の減少に伴い、女性の就業の拡大が必須です。男女共同参画の実現に待ったなしの状況でがんばっています。また、待機児童解消や幼児教育無償化にも取り組んでいます。まさに日本の経済の成長のキーポイントとなることばかりです。そして原発被害を受けている福島いわき市の出身であり、原発事故についての自民党の責任を積極的に認め、謝罪する発言もしております。日本の政治の状況は、多数政党の乱立状態であり、とりあえず人物本位で判断するのが賢明な道かもしれません。